【証券内定者必見】入社前に勉強すべきこと ~実務編~

皆様こんにちは。

証券会社の入社前に学習すべき勉強内容について説明していきます。
今回は実務編です。

・あまりマーケットについて理解していないが何をすればいいのか分からない
・会社がどんな商品を持っているのか分かっていない
・勉強期間はどのくらい必要になるのか

こういった疑問はすべてこの記事で解説していきます。

マーケットの学習

証券会社に入社すると「株式」や「投資信託」を取り扱うようになるため、常にマーケット状況を把握できるようにしておく必要があります。とはいえ、マーケットは日本だけでなく様々な国に存在しており、その全てを学習することは難しいです。そのため、ここでは証券マンとして必須になる市場や商品だけを取り上げます。

ニューヨーク株式市場・米国株の勉強

まず最も証券会社において重要度の高いのは米国株になります。それは他の国々と比較して成長率が高く、投資を行った場合に利益を生み出しやすいマーケットだからです。それはAppleやGoogleをはじめ、NetflixやUber eatsなど私たちの生活に大きく関わるサービスには米国の企業が非常に多いことからもご理解いただけるかと思います。証券マンにとっての必修科目なので早いうちから勉強しておきましょう。

目安としては、ダウ30銘柄・ナスダック100指数の構成銘柄の合計130社を、それぞれの事業内容と強みと弱み、過去の株価の値動きと今後の展望を把握しておけば証券会社に入ってもある程度活躍できると思います。また、それぞれの会社の株価をいつでも言える状態にまで詳しくなっていると、お客様だけでなく周囲の証券マンからも頼られるようになります。

勉強するうえでの留意点として、入社間もない頃に「誰も知らないニッチな会社を勉強すること」によって知識量が豊富になると勘違いしてしまう事があるのですが、実務においては先述したダウやナスダックに選ばれる大手企業の株式の売買が大半を占めますので、そういったものに惑わされずに実用的な勉強を心掛けましょう。

勉強方法はYouTubeや書籍などで情報収集するのも大事ですが、自分で経験するのが一番です。証券マンは証券口座を持つのに制限がかかるため、デモンストレーションとして頭の中だけで株の売買を行って経験を積むといいでしょう。

東京証券取引所・日本株の勉強

次に日本株の勉強です。米国株の方が成長性が高いのは事実ですが、情報収集の容易さや身近さでは日本株が上回っており、証券マンとして商いをするうえで必要不可欠であるため、こちらも勉強しておきましょう。

目安としては、日本企業の時価総額上位50社の事業内容や強みと弱み、株価推移を抑えておくとよいでしょう。また、半導体業界と総合商社は日本株のなかでも有力なセクターになっているためそちらにフォーカスすると更に理解が深まります。

留意点としては先述したとおりですが、ニッチな会社に執着せず大手企業を深く勉強するように心掛けましょう。

地政学の勉強

最後に、地政学の勉強が大事になります。地政学とは国の政策を主として風土・環境など地理的角度から研究する学問(コトバンク)です。

これは株式市場と大きく関係があります。例えばイギリスがEUから離脱した出来事や、ロシアによるウクライナ侵攻などの出来事が起こった際、世界経済の悪化が懸念されたことにより株価は大きく下落しました。

証券マンには、こうした社会情勢による株価変動にも対応できるような能力が必要であり、そのためには日頃からニュースや新聞を読んで自己研鑽をしておくことが大事になります。

会社の商品知識

会社の商品知識についても勉強を行っておくと良いでしょう。証券会社はどこも株式や投資信託を同じものを扱っているイメージがありますが、実際にはよくみると商品ラインナップに差別化が行われていることがあります。この商品の差別化を知っているがいないかが営業成績の鍵になるので、しっかりと抑えましょう。商品差別化の例を挙げていきます。

株式売買の手数料

最も代表的なのが株式の売買手数料です。証券各社で差別化が行われています。株式手数料は買い注文と売り注文のそれぞれにかかるので顧客にとっても重要であり、よく質問されることの一つです。

例えば、こちらが野村證券の株式手数料です。100万円の注文の場合は「0.9460%+2428円」の手数料で、計算すると合計12.188円かかることになります。

出典:店舗(本・支店)の手数料|商品・サービス|野村證券 (nomura.co.jp)

そしてこちらが大和証券の株式手数料です。お店で頼んだ場合、100万円の注文の場合は「0.1265%」の手数料のため、計算すると合計12.650円かかることになります。

出典:手数料 | ダイワの特長・サービス | 大和証券 (daiwa.jp)

この場合は野村證券で株式を行った方が手数料は安く済むことがわかりますね。このように証券各社で条件が異なっているため、皆様の入社予定の証券会社がどのような手数料体系になっているのかこの機会に調べておきましょう。

キャンペーンの条件

証券会社では株式や投資信託の販売に合わせて、キャンペーンを行っています。
例えば、「投資信託を○○万円以上の購入で手数料割引」というものや「他社から株式を移管した際の手数料無料」などです。こうしたキャンペーンにおいても証券各社で差別化が行われているので、よく勉強しておきましょう。

例えば、こちらは野村證券の「ESG投資」応援キャンペーンになっています。環境配慮を行っている企業に対して投資をおこなった場合、購入手数料がキャッシュバックされるといったものです。

 


出典:野村ではじめる!「ESG投資」応援キャンペーン|投資信託|野村證券 (nomura.co.jp)

 

皆様の入社予定の証券会社でも、こうしたキャンペーンが行われているはずなので、是非この機会に勉強してみましょう。

 

まとめ

今回は実務における入社前に勉強すべきことを解説いたしました。
マーケットと商品知識を学んで、同期と差をつけてスタートしましょう!最後までお読みいただきありがとうございました。

また、資格勉強も興味のある方は【証券内定者必見】入社前に勉強すべきこと ~資格編~
も併せてお読みください!!

著者情報

証券会社に就職後、メガベンチャー企業に転職。就活生及び転職者向けに金融業界の就職対策や働き方について発信しています。保有資格は証券外務員1種・証券外務員2種・AFP。

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